フジロック ’21を待ちながら

幻のフジロック 2020を経て、2021年の苗場まで。

【ブルーギャラクシー】2019ベストモーメント



フジロックには毎年『ハイライト』となるシーンがある。


2019年、昨年のフジロック


この年のハイライトは、



静寂の中のジェイムス・ブレイクではなく、


苗場で聞く久しぶりのスターギターでもない。


それは間違いなく、


【ブルーギャラクシー】で回してた、


おじさんのDJタイムだった。





土曜の夜、シーアのステージが終わりグリーンからオアシスへ移動。


すごい数の人と、すごい雨。


オアシスまで抜けるのにどれくらいかかっただろう。


雨と渋滞ですっかり体力を消耗してしまった。


「疲れたし、メシ食ったらテントに戻るかなー」なんて思いながらラーメンをすすっていると、



友人が「すっごい良いDJやってるよ!」と、興奮して言うので仕方なしに付いていった。



【ブルーギャラクシー】は、ワールドレストランがあった場所にある、要は屋根の付いたDJブースだ。


雨宿りがてらにそのDJを見始めたのだが、



確かになかなか良い。




いや、待てよ




おっ、おっ?




結構、いや、かなりイイな





んっ、んんっ




やっべ!最高じゃん!!




こりゃビールだ!!





じいさんは次から次にオールディーズのポップスをかけまくるんだけど、


それら全てが見事にハマってく。


オーディエンスとDJがマッチして、

すごくいいヴァイブスがドバドバ溢れる。


完全に踊らされた。このじいさん何者だ!?


いや、今はどーでもいい。


「ここ、すっげー楽しい!!」


友人と目を合わせ『楽しさ』が口からこぼれる。


豪雨の夜、野外。


クタクタの体で、ふと訪れた思いがけない楽しさとの出会い。


「すげーフジロックって感じ!」


再び『楽しさ』がこぼれる。




そうそうそう。




この感じがフジロックなのだ。


疲れてても良い音楽に体が動いちゃう。


知らない曲ばっかりだけど楽しい!


そこからはもう踊るに踊った。


『あぁー、フジロックだなあ!楽しい!』





2006年に初めてフジに行った時に、パレスのテントで深夜踊った記憶が蘇った。


あの時も疲れが限界だったけど、キャンプサイトに戻る途中、あの雰囲気に吸い寄せられてバカみたいに楽しんだんだ。


フジロックにはリミッターを外す何かがある。


それはホントに日常では味わえない多幸感。


ブルーギャラクシーでの じいさんのプレイは、あの記録的な雨による身体的疲労を飛び越え、脳にダイレクトに音の『楽しさ』を伝える事でオーディエンスのリミッターを外してしまったのだ。



間違いなく、あの場にいた皆んながハッピーだった。


間違いなく2019年のハイライトだった。




楽しかったなー。



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